瀬波温泉に立つ与謝野晶子の歌碑を案内するマップ

瀬波温泉に立つ与謝野晶子の歌碑を案内するマップ

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村上・瀬波温泉 晶子の45首に再び光 歌碑巡りマップ作製

新潟日報(2016年7月22日)

 歌人・与謝野晶子(1878~1942年)が村上市の瀬波温泉で詠んだ歌の碑45基を観光資源として見直そうと、村上市観光協会が、歌碑を巡るマップを作製した。

 1937(昭和12)年2月10日、60歳だった晶子は長岡市の商人の招待で、瀬波温泉の養真亭(67年に廃業)に宿泊した。当時の瀬波温泉は赤松林に囲まれていたという。晶子は1泊2日の滞在中に湯元や赤松林、浜辺などを訪れ、温泉、海、粟島、松林、雪といったテーマで45首を詠んだ。

 98年には、旅館経営者や地元住民らが、温泉街の活性化のために、これを活用。45本の丸太にそれぞれの歌のプレートを付けた歌碑を作り、晶子が詠んだとされる場所に立てた。

 時間が経過し、丸太が朽ちるなど歌碑の傷みが進んだことから、市観光協会が昨年修復。併せて、晶子と瀬波温泉の関係をより多くの人に知ってもらおうと、歌碑を巡りながら温泉街を散策できるマップ作りに着手した。

 完成したマップは、A4判三つ折り。歌碑の場所と詠まれた歌、目印になる建物や施設、各旅館が記されている。晶子が瀬波温泉を訪れた経緯、当時の温泉街についても紹介している。

 3千部を作製し、村上市瀬波温泉2の瀬波温泉観光案内所や温泉街の各旅館、JR村上駅前にある市観光協会の観光案内所で配っている。市観光協会は「歌碑を全て結ぶと3~4キロ、1時間ほどで回れる。晶子が歌を詠んだ情景を感じてもらいたい」と話している。

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