長野県を含む関東甲信地方が梅雨明けして初の週末となった7月30、31日、晴天の八ケ岳連峰・蓼科山(2531メートル)は大勢の登山者でにぎわい、御来光を迎えた人々の歓声が雲上に響いた。
今季は家族連れが昨年より目立つという蓼科山頂ヒュッテは、30日の宿泊者が今季最多の47人を数えた。31日午前4時半すぎ、テラスには宿泊客が並び、雲海が次第にオレンジ色に染まり、太陽が顔をのぞかせると「すごい」「きれい」と一斉にカメラのシャッターを切った。
初めて来た福井県坂井市の梅谷国雄さん(73)は「御来光が見られて最高。万歳をしたくなります」。妻悦子さん(65)は「雲の色や景色が刻々と変わり、見入ってしまいました」と感激していた。
11日に初めて迎える国民の祝日「山の日」を記念して、八ケ岳連峰の32の山小屋は8~18日の間、子どもの宿泊費を無料にする「八ケ岳キッズチャレンジ」を企画している。蓼科山頂ヒュッテを営む米川佐和子さん(28)は「多くの親子連れに足を運んでほしい」と話している。