黒部市指定の無形民俗文化財「生地たいまつ祭り」が26日夜から27日未明にかけ、同市生地の新治(にいはる)神社で行われた。クライマックスの火渡りでは、みこしを担いだ厄年の男衆が炎に包まれた参道を駆け抜け、漁の安全や豊漁を願った。
26日夜、屋形船をかたどった車両とみこしが生地神明社を出発。参道に約300本の燃えたたいまつを敷いた新治神社に向かった。27日午前0時半すぎ、法被姿の男衆が「オタッチョー」の掛け声を上げて参道を一気に走り抜けると、多くの見物客がカメラのシャッターを切った。
祭りは約560年前、暴風で遭難しかけた漁船が同神社のご神火を目印に、生地浜に生還できたという言い伝えに由来している。今年1月に市無形民俗文化財となった。