高岡市戸出地区の住民有志でつくる団体「戸出によっといで」は1日までに、戸出地区の歴史などを紹介する冊子を作った。取材と執筆を担当したメンバーの清都勢憲さん(45)は「貴重な写真が載っており、読み物としても楽しめる内容になったと思う」と出来栄えに自信をのぞかせる。
文化庁の補助を受け、2017年の戸出町開町400年記念事業として3千部を作った。丸谷芳正富山大名誉教授のアドバイスを受けながら、約1年半で完成させた。タイトルは「戸出によっといで」で、フルカラーの16ページ。これまでも市商工会などがガイドブックを作成していたが、あまり知名度がない史跡などを取り上げ、地元の人々も楽しめる中身に仕上げた。
戸出地区が庄川扇状地の湧水地帯にあり、美しい水路が多数存在することや、かつて繊維業で栄えた経緯などを紹介。富山大芸術文化学部の学生らが作成した「戸出まち歩きマップ」も載っている。
メンバーの中野明美さんは「地元に愛着を持つことが町の発展につながる。冊子を見て、戸出地区の面白い歴史に触れてもらえたら」と話す。
冊子は地区内三つの小中学校と市内五つの図書館に配る。5、6日に戸出コミュニティセンターで開かれる同地区の文化祭でも配布する予定。