諏訪湖の横河川河口近くで水鳥を観察する岡谷市の観光サポーター。ハクチョウの姿は見えなかった

諏訪湖の横河川河口近くで水鳥を観察する岡谷市の観光サポーター。ハクチョウの姿は見えなかった

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コハクチョウ、少ない諏訪湖 確認できたのは3日間

信濃毎日新聞(2017年1月11日)

 諏訪湖でこの冬、飛来したコハクチョウが湖にとどまらず、観察できない状況が続き、市民や観光客が寂しがっている。「諏訪湖白鳥の会」によると、今季コハクチョウの姿を確認できたのは昨年12月16日、26日と今月10日の3日間だけ。飛来数も最大9羽にとどまる。諏訪湖への飛来を初確認した1974(昭和49)年以降初めての現象で、会員は「1週間くらいは滞在してもらいたい」と気をもんでいる。

 コハクチョウを観察できる岡谷市の横河川河口。近くの諏訪湖ハイツの中島敏博館長(65)は10日午前7時半ごろ、9羽が飛来しているのを見た。だが、同10時半ごろ、観光案内を担う市観光サポーター12人が研修で訪れた時には、湖面にカモが目立ったがコハクチョウの姿はなかった。サポーターの1人、井上節雄さん(66)は「ハクチョウがいないのは案内する側にとっても寂しい。しかし、いない理由をしっかり説明できるようにしたい」と話した。

 観光ツアーでこの日、ハクチョウ観察に訪れた埼玉県入間市の甲田義仁さん(68)は「ハクチョウを楽しみにしていたので残念」。諏訪湖ハイツで開いているハクチョウの写真展を見て帰った。越冬するコハクチョウは同ハイツの誘客の目玉でもあり、中島館長は「ようやく9羽来たので、この流れでもっと滞在してほしい」と願った。

 白鳥の会によると、例年、年明けには50〜60羽が滞在していたが、この冬は、新潟県や東北地方の越冬地で雪がまだ少ないため餌を確保できるなどの理由で飛来数も伸び悩んでいるという。事務局長の花岡幸一さん(61)は「ハクチョウのいない諏訪湖は殺風景だ。何とか飛来し、滞在してほしい」と話している。

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