浅井省己さんが収集した展示作品を見つめる浅井克躬さん(左)ら=世界一かわいい美術館

浅井省己さんが収集した展示作品を見つめる浅井克躬さん(左)ら=世界一かわいい美術館

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浅井さんの遺志継ぎ運営 世界一かわいい美術館

北日本新聞(2017年2月2日)

 文化勲章受章者ら著名作家の作品を集めた「巨匠たちの筆のあと」展が1日、富山市水橋伊勢屋の私設美術館「世界一かわいい美術館」で始まった。開設に尽力した浅井省己(せいき)さん(明治薬品元会長、同市水橋大正町)が先月23日に86歳で亡くなってから初の企画展。関係者は、水橋で人が集う場所を提供しようと努めた浅井さんの遺志を継ぎ、同館を守っていく考えだ。

 世界一かわいい美術館は浅井さんが中心となってNPO法人を立ち上げ、2015年3月に開館。理事長として運営に当たってきた。浅井さんが長年収集してきた日本画などを展示し、子どもからお年寄りまで幅広い人々に楽しんでもらおうとさまざまなイベントも企画。「お世話になった地域の皆さんに恩返しをしたい」が口癖だった。

 昨年12月、急性心筋梗塞で入院。「治療が終われば元気に美術館に戻ってくるから」と、復帰に向けてリハビリに励んでいた矢先に、呼吸不全で帰らぬ人となった。同館関係者は「突然のことだった。大きな柱を失った」と無念を語る。

 浅井さんは1年以上先までの展示スケジュールを考えるなど、亡くなる直前まで運営に意欲を見せていた。いとこで同法人事務局長の浅井克躬さん(75)は「やり残した事があるはず。故人の思いを継ぎ、存続させていきたい」と話した。企画展は3月20日まで。北日本新聞社後援。

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