二十四節気にちなんだ和菓子を手掛けた上田浩人さん=福井県小浜市一番町の伊勢屋

二十四節気にちなんだ和菓子を手掛けた上田浩人さん=福井県小浜市一番町の伊勢屋

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「二十四節気」を和菓子で表現 小浜の店舗で作品展

福井新聞(2017年2月5日)

 福井県小浜市一番町の和菓子店「伊勢屋」の職人上田浩人さん(32)が、二十四節気を和菓子で表現した作品展が4日、同店で始まった。いずれの節気も、五つの菓子で1作品とする和菓子の形式「五つ盛り」で披露。情景をイメージしやすいように小浜の画家が描いた水彩画も添え、匠の技で季節感を表した計120点を展示する。

 上田さんは1830(天保元)年創業の同店の6代目。千葉県内の和菓子店で5年間修業を積んで帰郷。2015年に国家資格の1級菓子製造技能士の資格を取得した。昨年は全国和菓子協会から優れた職人と認定された。

 作品展は、和菓子を身近に感じてもらおうと企画した。「構図に一番時間をかけた」という上田さん。それぞれの節気に合う動植物などを単語で書き出し、その中で組み合わせたらバランスが良いと思った5点を選別。色鉛筆で図案を描いた。

 主な原材料は白あんで、食用の色素で淡く色付けした。立春はウグイスとウメ、フキノトウ、春一番をイメージした風、初午の稲荷神社にちなんだキツネが並ぶ。ウグイスは尾のはね具合まで写実的に表現する一方、ウメは四角く成形しかわいらしく表現した。

 各作品の近くには、同市貴船の画家武藤永二郎さん(66)が二十四節気を基に描いた水彩画計24点も展示し、四季のイメージを膨らませている。

 上田さんは「和菓子の文化的な価値を知ってもらいたい」と話している。

 11日までは立春から大暑まで、12~19日は立秋から大寒までを披露する。来場者には毎日、先着50人にどら焼きを贈る。

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