レセプションで企画展について話す(右から)高畑さんと奈良さん

レセプションで企画展について話す(右から)高畑さんと奈良さん

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高畑勲さん・奈良美智さん語る 松川村のちひろ美術館3月企画展

信濃毎日新聞(2017年2月25日)

 4月に開館20周年を迎える北安曇郡松川村の安曇野ちひろ美術館で24日、3月1日から始まる二つの企画展のオープニングレセプションがあった。企画展はともに、同館と信濃毎日新聞社の主催。一方の展示を演出したアニメーション映画監督高畑勲さん(81)=東京都=と、もう一方の展示を構成した美術家奈良美智(よしとも)さん(57)=栃木県=が出席し、展示の狙いや楽しみ方をそれぞれ語った。

 高畑さんは、絵本作家いわさきちひろ(1918〜74年)が描いた10枚の絵を最大7倍に拡大して壁全体に展示した。「線の飛び出しや勢いが拡大されて伝わってくる」と魅力を語り、映画のように「その世界に入り込んだような感じ」が味わえるとした。

 ちひろの晩年の代表作「戦火のなかの子どもたち」の原画など23枚はトリミングせずに展示した。その狙いを「ちひろが描いた時の状態が感じられる」と説明。さらに「絵をどう受け止めるか、能動性をもって見てもらえるのではないか」と期待した。

 奈良さんは、館が所蔵する童画家茂田井武(1908〜56年)の原画約800枚の中から、約170枚の展示作品を決めた。奈良さんは「いいなと思ったものは全部選んだ。ピッとくるものがあれば、立ち止まってじっくり見てほしい」と話していた。

 同館は今年、開館20年記念と銘打ち4期に分けて企画展を開く。第1期の今回は5月9日まで。3月22日、4月12、26日は休み。4月16日午後2時〜3時半は高畑さんの講演会を開く。先着80人。申し込みは同館(電話0261・62・0772)へ。

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