4月10日の立山黒部アルペンルートの一部営業再開に向け、立山ケーブルカーの軌道の除雪作業が急ピッチで進められている。朝から雪が降った24日も立山町千寿ケ原の立山駅(標高475メートル)周辺で、作業員10人がスコップで雪に埋もれたレールを掘り起こした。
立山駅と美女平駅(同977メートル)間の1・3キロを結ぶケーブルカーは、最大29度の勾配があるため除雪に機械を使えず、毎年、人海戦術で行っている。作業は3月8日ごろまで続く。
24日午前8時の立山駅周辺の気温は0度。冬型の気圧配置が続いた1月下旬に雪が一気に降り積もり、積雪は例年より多い約1メートル50センチ。作業員はスコップで雪を掘り起こしては、プラスチック製の溝に流していた。
立山黒部アルペンルートは4月10日に立山-弥陀ケ原間を部分開通し、全線開通は前年より1日早めて4月15日を予定している。雪の大谷では約19メートルの雪の壁が期待できるという。