「いしかわ・金沢風と緑の楽都(がくと)音楽祭」(北國新聞社特別協力)は28日、金沢市の北國新聞赤羽ホールで前夜祭ガラ・コンサートが行われた。音楽祭のテーマである「ベートーベン」の楽曲など6曲が奏でられ、「ラ・フォル・ジュルネ金沢」に代わる石川の音楽の祭典が新たな幕を開けた。
ベートーベンのバイオリンソナタ第5番「春」をバイオリニストのノエ・乾さんとピアニスト鶴見彩さん(金沢市)が爽やかに奏で、オーケストラ・アンサンブル金沢のコンサートマスターらが弦楽四重奏曲を披露した。
箏曲家北川聖子さん(金沢市)ら「聖の会」の3人とフルート奏者の多田由実子さん(同)が「エリーゼのために」と「春の海」でハーモニーを響かせ、来場者が和と洋が融合した音色に浸った。最後は平野加奈さん(同)がベートーベンのピアノソナタ第8番「悲(ひ)愴(そう)」を力強く演奏した。
音楽祭チーフ・アドバイザー池辺晋一郎さんが司会を務め、演奏曲を解説した。
会場では七尾市出身のパティシエ辻口博啓さんが音楽祭のために監修した特製スイーツや、音楽祭のイメージキャラクター「ガルガンチュア」が描かれたグッズが販売された。
音楽祭は5月5日まで金沢市を中心に北陸三県で開催され、無料公演を含む約170公演を行う。交響曲、ピアノ協奏曲、ピアノソナタの全曲演奏を柱に、国内外の一流演奏家が金沢で極上の音色を響かせる。
29日は午前11時に金沢駅、富山駅、福井駅で同時に開幕のファンファーレが響き、午後2時から金沢市の県立音楽堂でオープニングコンサートが開かれる。