かがり火の中、優美な舞で観客を魅了した薪能=佐渡市原黒

かがり火の中、優美な舞で観客を魅了した薪能=佐渡市原黒

新潟県 佐渡 祭り・催し

薪能優美に幕開け 大友さん「羽衣」上演 両津

新潟日報(2017年5月11日)

 島内の薪能シーズンの幕開けとなる「天領佐渡両津薪能」が佐渡市原黒の椎崎諏訪神社能舞台で開かれた。佐渡出身の宝生流シテ方、大友順さんが演じた優美な舞などに約300人の観客が酔いしれた。

 薪能は住民らでつくる実行委員会が主催。6日の演目「羽衣」は、松の枝に掛けられた羽衣を持ち帰ろうとした漁師に、天女が返してもらおうと舞を見せる物語だ。

 暗闇の中、かがり火がたかれた舞台では地謡や太鼓、笛などが響き渡り、大友さんらをもり立てた。また、特別演出として「序之舞」が通常よりも音程が高くなり、華やかさを増幅させた。

 会場は能楽師によるプロの舞や囃子(はやし)方を堪能しようと立ち見も多かった。友人2人と来島した新潟市東区出身の会社員(36)=東京都渋谷区=は「佐渡の薪能をぜひ見たいと思っていた。幽玄の世界を楽しめ、地域に能が根付いているのを感じることができた」と満足そうに話した。

 島内の薪能はこれから本格化し、秋まで行われる。天領佐渡両津薪能は椎崎諏訪神社能舞台で、10月まで月1回(8月は除く)開催される。運営協力費千円。問い合わせは実行委、0259(23)3300。

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