江戸時代の古文書を基に再現した婚礼料理。タイやブリなど海の幸も使い素朴な味に仕上げた

江戸時代の古文書を基に再現した婚礼料理。タイやブリなど海の幸も使い素朴な味に仕上げた

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江戸時代の婚礼料理、豪華な12品 安曇野で古文書から再現

信濃毎日新聞(2017年5月13日)

 安曇野市豊科郷土博物館は12日、200年ほど前の江戸時代に安曇野で出されていた婚礼料理を再現し、市教育委員会や報道関係者らに披露した。地元に残る古文書を基に、同市豊科の飲食業「勇屋(いさみや)会館」の協力を得て調理。コゴミを添えたタイの刺し身やナガイモ、ニンジンなどの煮物、サケが入った吸い物など12品が豪華に並んだ。

 古文書は現在の同市三郷温で庄屋をしていた務台家に伝わる1822(文政5)年の「献立書抜帳」。博物館によると、当時の婚礼で2日間にわたって提供された料理が記されている。

 山海の幸をふんだんに使った料理に、務台家の子孫で古文書を所有する務台康博さん(62)は「昔の結婚式も張り切って開いたのだろう。感慨深い」。勇屋会館の吉田真樹料理長(46)は「見たことのない料理の再現で戸惑ったが、化学調味料は使わずみそやしょうゆ、酒などで素朴な味付けを心掛けた」と話した。

 同博物館で6月24日〜8月20日に、昔の結婚式や披露宴を紹介する企画展を開くのに合わせて実施。期間中は今回再現した料理をモデルにした食品サンプルを展示する。6月27日と7月6、15日に再現料理を試食してもらう企画(参加費5千円、各回定員先着20人)もあり、同館の宮本尚子学芸員(45)は「目や舌で当時の婚礼の様子を感じてもらいたい」と話している。

 問い合わせは博物館(電話0263・72・5672)へ。

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