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野沢温泉スキー場40万人超え 16~17年、民営化後初

信濃毎日新聞(2017年5月20日)

 野沢温泉村の野沢温泉スキー場が2016〜17年シーズンの営業を終えた。来場者は前季(15〜16年)と比べ、14・6%増の40万8335人。村営から現在の「株式会社野沢温泉」へ民営化された05〜06年以降で、初めて40万人を超えた。降雪に恵まれゲレンデの状態が良かったことや、北陸新幹線(長野経由)飯山駅開業によるアクセス向上などが要因といい、同社は来季も40万人超えを達成できるよう、さらに誘客に力を入れる考えだ。

 今季の営業期間は16年12月9日から17年5月14日。1月中旬から2月にかけて降雪が継続的に続き、上質なパウダースノーで知られる同スキー場にとって追い風となった。1月の来場者数は、前年同月比5・6%増の13万2903人、2月は同9・7%増の11万5639人だった。

 同スキー場のホームページ(HP)ではゲレンデ状況を知らせており、1、2月にはアクセスが集中し、一時つながりにくい状態になったという。同社は「こんなことは初めて。それだけゲレンデのコンディションに関心があるのだろう」とする。

 15年3月に北陸新幹線飯山駅が開業し、飯山駅と村を結ぶ路線バス「野沢温泉ライナー」の運行が始まった。誘客に期待がかかった15〜16年は、雪不足の影響で14〜15年と比べ、来場者は8%減の35万6千人余に落ち込んでいた。雪が多かった今季は、野沢温泉ライナーの利用者が1月は前年同月比25・3%増の2万2280人、2月は同27・8%増の2万1847人に上った。

 同社は、スキー場や村内の観光施設などを紹介するパンフレットを13万部製作し、全国のスポーツ店などに置いた。東京や名古屋、大阪の誘客イベントに出向く回数も近年増やしており、北陸新幹線金沢延伸で首都圏と関西圏からも村へのアクセスが良くなったことをPRしている。同スキー場が舞台で、人気作家東野圭吾さんのサスペンス小説が原作の映画「疾風ロンド」が昨年11月に全国公開されたことも、来場者増に影響したとみている。

 株式会社野沢温泉は、地縁団体法人「野沢組」や村、各種団体などが出資し、05年7月に設立。同スキー場の指定管理者となって運営している。河野智春総支配人(59)は「スキーヤーにとって非常にコンディションが良く、アクセスの向上、継続してきたPRなどさまざまな要因が絡み、40万人を達成できた」とする。「観光立村」を掲げる村にとってスキーは基幹産業。「これからも40万人以上を維持していくためにも新たな戦略を練っていきたい」としている。

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