奈良時代の越中国司、大伴家持が神通川(古名・売比河(めひかわ))の鵜飼い漁を題材にした和歌を詠んだとの故事にちなんだイベント「第20回売比河鵜飼祭」が20日、富山市婦中町島本郷の田島川で開かれた。大勢の来場者が、鵜飼い漁の実演や踊りなどのステージを楽しんだ。
イベントは、地元の鵜坂小学校6年生の「さんさい踊り」でスタート。住民らによる演舞やバンド演奏に加え、津軽三味線奏者の演奏や、マジックショーなどを多彩に繰り広げた。
目玉の鵜飼い漁の実演は、午後8時ごろに開始。愛知県犬山市の鵜匠2人が、かがり火をつり下げた舟の上から行う「川舟漁」と、川沿いを歩きながら行う「徒歩(かち)渡り漁」を披露。太鼓や笛の音色が響く中、手縄を付けた鵜を見事にさばき、会場を沸かせた。
開会セレモニーでは有岡照雄同祭実行委員長があいさつ。保井秀夫富山市婦中行政サービスセンター所長、永井恵三犬山市経済環境部長、有澤守、松井桂将の両富山市議、河村北日本新聞社総務局長が祝辞を述べた。祭りの20回目を記念して作られた鵜坂小のマスコットキャラクター「うーちゃん」と「かいくん」も登場し、イベントを盛り上げた。