茅野市は6月下旬にも、蓼科高原でくんだ水をペットボトルに詰めた「蓼科高原のおいしい水」(500ミリリットル入り)の販売を始める。市水道課によると、1月から市の会合や観光イベントで参加者に配ったところ、「うまい」と評判を呼んで商品化を求める声が出た。市の観光PRキャラクター「女神涼(めがみりょう)」のイラストをあしらったラベルも、アニメファンに知られ、好評という。
「蓼科高原のおいしい水」は、市の魅力の一端を伝えようと、塩尻市の飲料メーカーに依頼して1月に4千本を作った。市の上水道の蓼科第2水源の水を使い、口当たりのまろやかさを生かすために塩素消毒はせず、ろ過処理だけをした。料理に使うと素材の味を十分引き出すことができるという。
販売に向け、名称や処理方法は変えずに新たに2万本を作る予定。価格は未定だが、市内のホテルやゴルフ場に購入を働き掛け、客へのウエルカムドリンクとして振る舞ってもらうことを想定している。都内に住む人から市側に購入希望の問い合わせもあったといい、市水道事業協同組合が主体となってインターネットで販売する構想もある。
1月に作った非売品のラベルには、冠雪した八ケ岳を背に両手を広げて歓迎のポーズを取る女神涼を描いた。商品化後は女神涼はそのままに、八ケ岳を高山植物が咲く夏の風景に差し替える。同課は「夏の観光シーズンに販売開始を間に合わせたい」としている。