天文年間に活躍した康運が作ったことが分かった慈雲妙意の座像=国泰寺

天文年間に活躍した康運が作ったことが分かった慈雲妙意の座像=国泰寺

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仏師・康運の作と判明 国泰寺(高岡)開祖の座像

北日本新聞(2017年6月2日)

 臨済宗国泰寺派総本山・国泰寺(高岡市太田)を開山した慈雲妙意(じうんみょうい)(清泉禅師)の座像の作者は、東大寺(奈良市)の金剛力士像などで知られる仏師・運慶の子孫で、天文年間(1532~55年)に活躍した康運だったことが分かった。製作年代などの詳細は不明だったが、東京国立博物館の調査で像内部にある墨書を確認した。2、3の両日は安置されている同寺で開山忌法要が行われ、参拝客に公開される。

 座像は木造で高さは等身大の84センチ。目の部分にガラスを入れる「玉眼」の技法を用い、生前の姿に近づけている。

 昨年秋に臨済宗各派の名品を集めた展覧会が東京、京都で開かれ、出品された座像を東京国立博物館が調査した。康運は京都で活躍した仏師。墨書は頭部の内側に「運慶子孫七条大仏師法印康運作」などと記されていた。

 国泰寺は慈雲妙意が1304年に創建した「東松寺」が起源。

 戦国時代に焼き払われたものの、1546年に27代住職に就いた雪庭祝陽(せっていしゅくよう)が越中の武将、神保長職の支援を受けて寺を復興した時代に座像も作られたとみられる。

 同寺の澤大道管長は「座像は一番の寺宝。当初考えられていた江戸期より古い時代のものであることが分かった」と話した。

 開山忌法要は慈雲妙意の命日である6月3日に合わせ、毎年2、3の両日に行っており、座像を安置した開山堂が公開される。

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