加賀藩2代藩主・前田利長(1562~1614年)の遺徳をしのぶ「御印祭(ごいんさい)」の本祭が20日、高岡市の前田利長墓所や金屋町で行われた。子どもたちが奉納踊りを披露し、関係者が高岡鋳物の礎を築いた利長に思いをはせた。
奉納踊りは歴史や文化の伝承を誓い、先人の恩に感謝しようと毎年行っている。金屋町の小中学生11人が、利長墓所と金屋緑地公園で鋳物作業歌「弥栄節(やがえふ)」に合わせて踊った。
弥栄節保存会による歌と演奏が響く中、男子は黒色の法被に竹の棒を使い、女子は着物姿で手拭いを持ちながら情緒ある踊りを披露した。上田佳音さんと般若帆乃香さん(いずれも西条小5年)は「緊張したけど楽しかった」と振り返った。
金屋町公民館では神事を行い、関係者ら約100人が出席。有礒正(ありそしょう)八幡宮の上田正宙(まさひろ)宮司が祝詞を奏上した後、田子正則同祭実行委員会長や駒沢北日本新聞社取締役高岡支社長らが玉串をささげた。
田子会長は「心新たに金屋町、市の発展に取り組むことを誓う」とあいさつし、高橋正樹市長らが祝辞を述べた。