諏訪湖周にある17の美術館や博物館が普段と異なる催しで来館者をもてなす「諏訪湖まちじゅう芸術祭」が15日、始まった。諏訪市豊田のSUWAガラスの里の美術館でセレモニーがあり、実行委員長の岩波寿亮・諏訪商工会議所会頭は「諏訪湖周一丸となって、諏訪の文化の魅力を発信したい」とあいさつ。テープカットをして開幕を告げた。
同美術館では「シンデレラとガラスの靴展」がスタート。19世紀から20世紀初頭にかけ、欧米などで出版されたシンデレラの絵本約150種類を展示。横浜市のデザイナーかわたまさなおさん(51)のコレクションで、かわたさんは「国や時代によって異なる色合いや物語の形式を楽しんでほしい」と話した。
会場には、都内のガラス工房が作ったガラス製の靴や中世ヨーロッパのデザインを再現したドレスも並べた。16日と8、9月には、来館者が実際に着たり、履いたりできる催しを予定している。同展の開幕を記念し、展示した絵本の1冊に掲載された楽譜を演奏するコンサートもあった。
参加した美術館などの多くは16日まで、芸術祭開幕イベント「諏訪の長い夜」として午後9時まで開館する。芸術祭は8月31日までで、入館料を割り引いたり、コンサートや講演会、実際に作品を作る催しを開いたりする。