寄贈記念特別展の会場には、佐久間象山の遺墨がずらり

寄贈記念特別展の会場には、佐久間象山の遺墨がずらり

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佐久間象山の遺墨ずらり 長野で寄贈記念特別展

信濃毎日新聞(2017年9月6日)

 東京・日本橋の古美術店「不言堂」を創業した坂本五郎さんの遺族が5月に長野市に寄贈した佐久間象山遺墨コレクションの特別展が6日、同市松代町の象山記念館で始まる。5日は内覧会があり、幕末の思想家で旧松代藩士の佐久間象山(1811〜64年)の書画や書状などに関係者らが見入った。

 象山作品鑑定の権威、宮本仲(1856〜1936年)がかつて収集した品々で、坂本さんが生前、「象山の生誕地に寄贈したい」と話していたことから寄贈が実現。5月から真田宝物館(長野市松代町)で、作品の写真撮影や目録作りを進めていた。

 寄贈品は175点と多いため、12月18日までの会期中、作品を2回入れ替える。10月9日までの第1期では、象山が幼少期に描いた「大黒天像」や、海防を論じた「省〓録(せいけんろく)」中の言葉を記した掛け軸、縦約1・7メートル、横約1・2メートルの山水図など約50点を見ることができる。

 9月20日からは真田宝物館でも、記念館で展示しない作品や宮本仲が象山作品を収集した経緯などを紹介する。

 「父は学術的にまとめた形で作品を残したいと希望していた。こうした形で紹介してもらい、感謝している」と坂本さんの長女、坂本みやさん(68)=東京都。真田宝物館学芸員の降幡浩樹さんは「いろんな人に見てもらい、象山研究がさらに深まればうれしい」と期待している。

(〓は、保の木が荒の草カンムリと亡を取り、下に言)

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