考案された「のし柿」。市田柿の新たな魅力を引き出せるか

考案された「のし柿」。市田柿の新たな魅力を引き出せるか

長野県 伊那路 特産

酒のつまみや菓子...市田柿の「のし柿」 高森の企業考案

信濃毎日新聞(2017年9月29日)

 飯田下伊那地方特産の干し柿「市田柿」を加工・販売している下伊那郡高森町の天竜産業が、市田柿をすりつぶし、平たく延ばした「のし柿」を考案した。形がふぞろいだったりして市場流通しない柿を生かし、さまざまにアレンジできる新しい食材として提案していくという。

 同社によると、1年間に取り扱う市田柿約60トンのうち600キロほどは規格外で、これまではほとんど廃棄してきたという。その有効利用とともに、若い女性や子どもたちにも市田柿の味を知ってほしい―と開発した。

 四角いせんべいのような形で市田柿の甘さはそのまま。ねっちりとした食感で、チーズを巻いて酒のつまみに、あんこを載せて菓子にといろいろな食べ方が楽しめ、細く切って料理でも使える。市田柿の旬は冬場だが、同社は、一年中味わうことができるのも商品の魅力―としている。

 市田柿の消費拡大と町のPRにつなげたいと、同社はこれまでも市田柿の皮を使ったかりんとうやサイダーなど8種類の加工品を開発してきた。社長の原八州彦(やすひこ)さん(61)は「乳製品やナッツとも相性がいい。塩気のあるものと合わせると、今までとは違った味わいが楽しめるはず」と話している。

 1個(5グラム)50円。10月1日から販売を始める。問い合わせは同社(電話0265・35・2068)へ。

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