福井県内の史跡をのろしで結ぶイベント「古里をのろしでつなごう」の参加10周年を記念したトピックス展が15日まで、美浜町若狭国吉城歴史資料館で開かれている。これまでのイベントの様子を報告書や写真で紹介。参加者の寄せ書きなども合わせて並べられている。
のろしは戦国時代を中心に、煙をたくことで敵の動向や来襲を知らせたり、交通の目印を示したりする用途に使われた。イベントは、戦国武将の朝倉氏が近江を治めた浅井氏と同盟関係にあった縁から、滋賀県で毎年行われている「のろし駅伝」の輪を広げる形で2007年に始まった。
第1回は小谷城(滋賀県長浜市)を出発点に、玄蕃尾(げんばお)城(敦賀市)や国吉城など17カ所が参加。最後は一乗谷朝倉氏遺跡(福井市)までのろしをつないだ。
国吉城は雨天中止となった13年を除き毎年参加しており、例年20人前後が資料館裏の城山に登り、本丸跡で発炎筒をたいている。
10年間で延べ194人が参加し、会場では秋晴れの空にもくもくと上る白い煙を笑顔で見つめる参加者の様子を21枚の写真で紹介。毎年作っている寄せ書き9枚も展示され「今年も見参」「つながれのろし」などの思いがつづられている。
入館料は一般100円、中学生以下50円。開館は午前9時から午後5時まで。月曜休館。展示最終日は今年のイベント開催日と重なっており、興味のある人は誰でも参加できる。問い合わせは同資料館=電話0770(32)0050。