当時の新聞記事や写真で刈谷田郷開拓団の歴史を伝える特別展「見附と満蒙開拓団」=見附市学校町2

当時の新聞記事や写真で刈谷田郷開拓団の歴史を伝える特別展「見附と満蒙開拓団」=見附市学校町2

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満蒙開拓団の歴史 11月26日まで特別展 見附・伝承館

新潟日報(2017年10月12日)

 第2次世界大戦中に見附・南蒲原地方から旧満州(中国東北部)に渡った開拓団の歴史を伝える特別展「見附と満蒙開拓団」が、見附市学校町2のみつけ伝承館で開かれている。当時の新聞記事や写真を交えて、国策に翻弄(ほんろう)された入植者たちの苦難の歩みをたどっている。

 満蒙開拓移民事業は1932年の「満州国」建国後に本格化。旧南蒲原郡の町村で構成する「刈谷田郷開拓団」は44年から45年にかけて、650人を超す人々が南満州に渡った。

 特別展では、開拓団の歴史や時代背景、現地で出身地ごとに集落をつくり農業を営んだ暮らしぶりをパネルで展示している。

 刈谷田郷開拓団では、終戦時の逃避行の際、自決に追い込まれたり、引き揚げまでの越冬で命を落としたりした人が約60人に上ったという。そんな入植者の苦難の歴史を文献や「新潟新聞」(新潟日報の前身)の記事などで振り返る。

 また、10代後半の少年が国境警備を担わされた「満蒙開拓青少年義勇軍」についても解説。満州国の国旗や引き揚げ者の証明書類、義勇軍幹部の教本など当時の資料も展示されている。

 同館は「厳しい生活環境の地に送り出され、苦労してきた満蒙開拓団には見附からも多くの人が関わっている。これまで語られることが少なかった地域の大事な歴史を知ってほしい」と話している。

 同展は11月26日まで。無料。月曜休館(祝日の時は翌日)。問い合わせは同館、0258(63)5557。

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