御料館で、自身の作品を説明する沢頭さん(左)

御料館で、自身の作品を説明する沢頭さん(左)

長野県 木曽路 祭り・催し

昭和の木曽路、写真で回顧 ブームの担い手撮影の作品展

信濃毎日新聞(2017年10月14日)

 昭和40年代の「木曽路ブーム」の担い手となった文芸写真家沢田正春さん(1918〜92年)と、木祖村の郷土史家、沢頭(さわがしら)修自さん(84)が撮った昭和30〜40年代の木曽地方の写真計137点を集めた作品展が、上松町の木曽路美術館、木曽町の御料館、王滝村の村民ひろば、木祖村の笑ん館で始まった。国道19号は未舗装で、南木曽町の妻籠宿もまだ知られていない頃の様子が分かる。

 3町村の教育委員会と、一般社団法人・木曽人でつくる実行委員会が企画した。

 沢田さんは兵庫県生まれで、南木曽町の発電所工事現場で働いて以降、木曽地方を撮り続けた。3冊の写真文集を出し、木曽路ブームのきっかけになった。写真は王滝村が管理している。

 小学校教員だった沢頭さんは、木曽路のガイドブックの写真撮影を手伝い、主に日常生活の様子を収めた。御料館には、昔の機織りや、長持ちさせるために屋根板を裏返す作業、相撲大会などの写真を飾った。沢頭さんは「木曽の変わり目を撮影することができた」。沢田さんとは何度か会ったことがあるといい「こうして一緒に写真展ができるのはありがたい」と話す。

 14日午後1時半から御料館で沢頭さんが講演する。作品展は木曽路美術館と御料館、村民ひろばは11月5日、笑ん館は10月27日まで(28、29日は木祖村社会体育館で展示)。いずれも無料。問い合わせは同美術館内の事務局(電話0264・24・0116)へ。

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