外国人観光客を多く受け入れている県内の宿泊業者を集めた「モニターツアー」が16日、木曽郡木祖村と塩尻市楢川地区であった。外国人の好みを探って地元ならではのツアー開発につなげ、外国人観光客に発信する狙い。市や塩尻商工会議所でつくる市雇用創造協議会が企画し、呼び掛けに応じた外国人2人を含む5人が参加した。
協議会によると、近年は奈良井宿を訪れる外国人観光客は増加傾向。木曽路などの旧中山道を歩く旅も外国人に人気という。一方、旧中山道を歩くツアーを扱う旅行会社は県内には少なく、地元の会社で企画できないかと考えた。
雨の中、一行はヒノキ笠をかぶってつえを持ち、木祖村のJR藪原駅を歩いて出発。両市村にまたがる鳥居峠を越え、奈良井宿を散策した。北安曇郡白馬村でホテルやレストランを経営しているミラーさやかさん(37)は奈良井宿のそば店にある足湯へ。「足湯もいいけれど入浴施設があるともっといい。みんなで大きなお風呂に入るのは外国人には珍しいので喜ばれる」と提案していた。
「松本市や諏訪市の温泉と組み合わせたツアーの可能性も考えたい」と協議会の担当者。今後、参加者のアンケート結果を基に、地元の旅行代理店に独自のツアーを提案することにしている。