溶けた地金を取り出して型に流し込む鋳物師

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鋳物の神に感謝 高岡・有礒正八幡宮「ふいご祭」

北日本新聞(2017年11月9日)

 鋳物の神に感謝と祈りをささげる「ふいご祭」が8日、高岡市横田町3丁目の有礒正八幡宮(上田正宙宮司)で行われ、高岡銅器の職人が木製の送風装置「鞴(ふいご)」を使い、昔ながらの方法で勾玉(まがたま)を鋳造した。

 メインの鋳造式は、高岡銅合金協同組合(渡辺祐二理事長)の職人5人が行った。鞴で炉に風を送り込んで青銅地金を加熱。炎の色を見て地金の温度が1200度前後になり溶けたことを確認すると、型に流し込んだ。勾玉は大小合わせて18個作った。来年の神事で奉納する。

 式に先立ち「火切(ひきり)神事」が社殿であり、金属加工の関係者ら約60人が出席。事業の繁栄を祈願して玉串をささげた。

 伝統工芸高岡銅器振興協同組合の梶原敏治理事長は「鋳造作業を披露する祭りは全国的にも珍しい。鋳造式を継続させていきたい」と話した。

 有礒正八幡宮には、鋳物師(いもじ)の神「石凝姥命(いしこりどめのみこと)」が祭られており、毎年11月8日にふいご祭を行っている。鋳造式は高岡鋳物発祥の地、金屋町が開町400年を迎えた2011年に復活した。

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