美しい歌声を響かせるルイザ・アルブレヒトヴァさん=金沢市の金沢歌劇座

美しい歌声を響かせるルイザ・アルブレヒトヴァさん=金沢市の金沢歌劇座

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恋愛悲劇に喝采 金沢でオペラ「トスカ」

北國新聞(2017年11月9日)

 「プッチーニ歌劇『トスカ』」は8日、金沢市の金沢歌劇座で上演された。映画監督の河瀨直美さんが原作に新演出を加え、古代日本の雰囲気が漂う「牢魔(ろうま)」を舞台に繰り広げられた壮絶な恋愛悲劇に観客が喝采を送った。
 ソプラノ歌手ルイザ・アルブレヒトヴァさん演じるトス香が恋人のカバラ導師の処刑を悲観して城から身を投げる場面では、トス香が天に飛び立つ演出で、悲劇の中に生まれる「希望」が表現された。
 背景の幕には雄大な山や深海、月夜などの映像が映し出され、物語の雰囲気や時間の流れを感じさせる河瀨さんならではの手法も物語を引き立たせた。
 音楽を担当したオーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)は広上淳一さんの指揮で「歌に生き、愛に生き」や「星は光りぬ」など壮麗なアリアを響かせた。牧童役で出演した田中千恭(ちゆき)さん(金沢市高尾台中2年)らOEKエンジェルコーラスや、金沢公演のために組まれた「金沢オペラ合唱団」も稽古の成果を披露した。
 金沢芸術創造財団、石川県音楽文化振興事業団が主催、本社、一般財団法人県芸術文化協会が特別協力した。2017ビエンナーレいしかわ秋の芸術祭の一環で行われた。

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