松本市教育委員会は１４日、市美術館で来年開く同市出身の前衛芸術家草間弥生さん（８８）＝写真＝の特別展の開催概要を明らかにした。開催期間は３月３日〜７月２２日の１２３日間を予定し、同館の企画展では過去最長。巡回展ではなく単独館開催で、常設展示室や企画展示室などを使用した「これまでにない規模」（市教委）となるため、同館企画展では初の実行委員会形式で開く。

　同館での草間さんの個展は、１０３日間で約７万３千人が訪れた２０１２年以来４回目。市教委は、今回の特別展では海外からも含め来館者は１０万人を超える可能性もあるとみている。

　実行委は鑑賞環境の整備や交通対策、情報発信などを進めるため１２月下旬に組織する予定。松本市と市教委、信濃毎日新聞社などで構成する。

　特別展では草間さんが長年取り組む「わが永遠の魂」シリーズなどを展示予定だが、詳細は協議中。市美術館は「草間さんのふるさとが松本であることをアピールできるような展示を目指す」とする。

　特別展は松本市制施行１１０周年と市美術館開館１５周年、１０月の草間弥生美術館（東京）の開館を記念して企画した。