原子力防災訓練で石川県消防防災ヘリ「はくさん」に乗り込み、避難する住民=26日午前10時48分、志賀町陸上競技場

原子力防災訓練で石川県消防防災ヘリ「はくさん」に乗り込み、避難する住民=26日午前10時48分、志賀町陸上競技場

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原発非常事態に備え 県の防災訓練、2200人が避難手順確認

北國新聞(2017年11月27日)

 北陸電力志賀原発での放射能漏れ事故を想定した石川県の原子力防災訓練は26日、志賀町を中心に県内各地で行われた。原発30キロ圏内の住民をはじめ、県警、自衛隊など約270機関の約2200人が非常事態に備え、ヘリコプターや特殊車両を使った避難、スクリーニング(放射線検査)の手順を確認した。
 今回は、のと里山海道が避難車両で渋滞することを想定し、国道249号を避難ルートに加えた。高齢者のため、車いすのまま乗車できる福祉タクシーも初めて使用した。
 訓練は、志賀町で震度6強の地震が発生し、原発2号機の外部電源が喪失、放射性物質が南南東方向に拡散したとの想定で実施された。8市町の約960人の住民が参加した。
 現地対策拠点となる志賀オフサイトセンターには、国と石川県などが合同対策協議会を設置し、関係市町や富山県とテレビ会議で原発の様子や住民の避難状況を確認した。
 道路の寸断で孤立したと想定された志賀町志加浦地区の住民は、石川県消防防災ヘリ「はくさん」や自衛隊の特殊車両で避難した。5キロ圏内の住民は能登町、白山市に退避し、30キロ圏内の羽咋市、宝達志水町の住民は金沢市に向かった。
 谷本正憲知事は視察後、「原発は停止中ではあるが、緊張感を持って地道な訓練を積み重ねることが重要だ」と述べた。
 悪天候のため、志賀町安部屋漁港で予定していた国土交通省の船舶による避難訓練は中止された。

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