観光客が乗り込み、出発する自動運転車両 =相倉合掌造り集落

観光客が乗り込み、出発する自動運転車両 =相倉合掌造り集落

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自動運転に観光客が初試乗 合掌集落と道の駅結ぶ

北日本新聞(2017年11月29日)

 南砺市平地域の道の駅「たいら」を拠点とした自動運転サービスの実証実験で、観光客を対象にした試乗運行が28日、始まった。世界遺産・相倉合掌造り集落と道の駅を結ぶ片道約8キロのコースを自動運転車両が走行。試乗した人たちは「未来を感じた」「観光に便利」と語った。

 実験は公共交通機関が少ない中山間地域で、住民や観光客らの新たな"足"となり得る自動運転の効果を探るため、国土交通省が26日にスタートした。これまで地元の高校生や住民が試乗し、28日は南砺市観光協会を通じて選ばれた観光客6人が体験した。

 最高速度は時速40キロほど。緊急時に備えて係員が運転席に座り、30分程度かけてゆっくりと進んだ。金沢市の会社員、小中真道さん(43)は「快適で、可能性を感じた。導入されれば周辺施設へのアクセスはぐっと良くなるだろう」と笑顔で語った。

 相倉合掌造り集落を発着点とした片道8キロのコースは、実験上最長となる。同市の会社員、磯野秀和さん(42)は「歩くには遠いけど、レンタカーを借りるほどでもない距離。導入されれば便利だと思う」と話した。一方、同市の会社員、山下由記さん(23)は車両が中央線に寄っているような感じがしたとし「対向車が来たらひやひやした」と振り返った。

 観光客や観光関係者を対象とした実験は最終日の30日までで、計18人が試乗する予定。

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