■「氷見の日」 獅子舞にぶり鍋
氷見市一刎(ひとはね)から運ばれた高さ約30メートルのアスナロを使い、神戸市の神戸メリケンパークで行われている「めざせ! 世界一のクリスマスツリープロジェクト」は26日、最終日を迎え、氷見の獅子舞や寒ぶり鍋の振る舞いで25日間のイベントを締めくくった。
企画から多くの氷見市民が協力したことに感謝し、フィナーレを「氷見の日」として開催した。支援する市民でつくる「そらゆめ応援団」の団員や林正之市長、薮田栄治県議、嶋田茂市議会議長、松原勝久市観光協会長らが訪れた。
午後5時半から最後の点灯が始まり、ツリー前の広場で、市職員ら有志でつくる氷見獅子方連中が「祇園振り」「倍返し」など伝統の演目を勇壮に舞った。ブランド魚の「ひみ寒ぶり」を使った振る舞い鍋には大勢の来場者が並んだ。東京から家族3人で訪れた70代男性は「本場の味がうれしい。ブリもたっぷり入っている」と堪能していた。市民でつくるアコースティックデュオのライブもあった。
プロジェクトを企画したそら植物園(兵庫県川西市)の西畠清順代表は「たくさんの人の力を借り、たくさんの人と今日を過ごせることが全て」とあいさつ。木の今後については、下部の4メートルを生田神社(神戸市)の鳥居として奉納し、他の部分は今後1年ほどかけて多くの意見を聞きながら考えたいとした。
林市長は「多くの人に愛され、心に残るクリスマスツリーになったことをうれしく思う」と述べた。最後の点灯を見ようと会場には大勢の家族や友人連れが訪れ、記念撮影する姿が見られた。
プロジェクトでは、11月に氷見市から木を海路で神戸港に移送。12月2日に点灯式を行った。期間中に約141万人が訪れた一方、インターネット上を中心に「植物を大事にしていない」との声もあった。