ことし最後の競りでブリを競り落とす仲買人ら=氷見魚市場

ことし最後の競りでブリを競り落とす仲買人ら=氷見魚市場

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今年最後の競りに222本 ひみ寒ぶりようやく5千本超え

北日本新聞(2017年12月31日)

 氷見魚市場(氷見市比美町)で30日、ことし最後の競りが行われ、ブランド魚の「ひみ寒ぶり」は222本が水揚げされた。2日の寒ぶり宣言から25日間の累計は5190本。宣言のなかった2015年を除き11年以降で最も少なく、漁業関係者は年明け以降の回復に期待している。

 ひみ寒ぶりは11年に商標登録され、氷見魚ブランド対策協議会の判定委員会が毎年大きさや本数、形などを総合的に判断し、漁の開始と終了を宣言している。

 今季の水揚げは、宣言のあった2日の540本が最高で、1日100本~300本台で推移している。年末までの累計は前季(2万1052本)の4分の1程度にとどまり、12月25日に宣言のあった14年の5426本も下回った。

 今季からひみ寒ぶりの対象が6キロ以上から7キロ以上に引き上げられ、期間も異なるため、単純な比較はできないが、苦戦が続く状況だ。氷見漁協では「新潟沖の巻き網漁で、富山湾にブリが入ってくる前に取られてしまうのが大きな要因」とみている。

 この日の競りでは、氷見、七尾沖の定置網に入ったブリが次々と市場に運び込まれ、競り人や仲買人の威勢の良い声が響く中、次々と競り落とされた。鮮魚商の男性は「以前は市場いっぱいにブリが並んでいたものだが、今年はちょっと寂しい」と話した。

 初競りは来年1月4日に行われる。仲買人の男性は「ブリが来るルートが少し変わると、どっと取れることもある。年明けには豊漁になってほしい」と期待した。

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