東急不動産(東京)と米ホテル大手ヒルトンは10日、東急不動産が昨年3月に取得した北佐久郡軽井沢町の旧軽井沢ホテルを、ヒルトンのホテル「キュリオ・コレクションbyヒルトン」として2018年春に新装オープンすると発表した。フランチャイズ契約の形で、グループ会社の東急リゾートサービス(同)が運営を担い、ヒルトンの予約システムや知名度を生かして顧客を取り込む。県内にヒルトンブランドのホテルが開業するのは初。
ヒルトンは世界103カ国で約5100(国内14)のホテルを展開する。複数あるホテルのブランドのうち、キュリオ・コレクションは「地元ならではの魅力や本物の体験を求める顧客」に向けてヒルトンが選んだホテルとの位置付け。2014年以降に欧州や北米などで40軒以上開設しており、国内初進出になる。
両社がホテル事業で協業するのは初めて。東急不動産側はヒルトングループの予約システムや顧客向けポイントサービスを活用でき、国内外からの誘客で「ヒルトンのブランドを導入し、ネームバリューを生かしたい」(東急不動産企画政策部)。運営を担当する従業員が、研修でヒルトンのサービスも学ぶという。
旧軽井沢ホテルは地上3階、地下1階で客室数50室。レストランや教会、ジムなどを備え、軽井沢駅や旧軽井沢銀座から徒歩圏にある。9日から休業し、新装オープンに向けて客室と大浴場などを改修する。平均客室単価は4万円台半ばを見込む。
ヒルトンは「当社の新しいブランドを、軽井沢のような魅力的な土地に紹介できることを大変うれしく思う」としている。