世界的なアニメーション作家で絵本作家でもある山村浩二さんの絵本原画展が19日、岡谷市イルフ童画館で始まった。擬人化した野菜や動物などを手描きで表現した作品は、今にも動きだしそうに見える。テーマに応じてインクや色鉛筆、和紙などの画材を使い分ける仕事ぶりも見どころだ。
絵本17作品から原画160点を展示。「くだものだもの」(2004年)は丸い目をしたさまざまな種類の果物が登場する。「おやおや、おやさい」(09年)は、野菜が競走する姿を緻密に表現。「ぱれーど」(15年)は、子どもがたたく太鼓に合わせ、動物や日用品が一緒に行進する様子を和紙に描いている。
3月26日まで。同じ日程で岡谷市出身の童画家武井武雄が動物などを擬人化した作品の原画など75点を紹介する「武井武雄ギジンカ展」も開いている。館内では、童画館が武井作品を題材に初めて作ったアニメーションも上映中。
近くの映画館「岡谷スカラ座」は2月22〜28日、山村さんの短編アニメーション集を上映する。一般1200円、3歳〜高校生は800円。