金沢市のめいてつ・エムザ8階催事場で開催中の北國新聞創刊125周年記念の第43回北國花展「伝統と現代」(北國新聞社主催、石川県いけ花文化協会協力)は週末を迎えた20日、にぎわいが最高潮に達した。伝統花と現代花が流派を超えて咲き競った会場では、家族連れや愛好者が長い列をつくり、「生け花王国」の美を胸に刻んだ。
現代花は、ウンリュウヤナギを竜に見立て、赤い玉で遊びながら天に昇っていく様をめでたく生けたり、クワの線の面白さを生かしたりと、躍動感あふれる表現が目を引いた。伝統花では、幾本もの柳を使った見事な「数いけ」など、卓越した技に愛好者から感嘆のため息が漏れた。
初めて北國花展を鑑賞した金沢市の会社員酒井友紀子さん(27)は「斬新な生け花もあって驚いた。3歳のめいも、興味のある作品は、近づいて見ていた」と満足そうに語った。
北國花展では14流派、200人の華道家が前、後期に分けて出品した。最終日の21日は午後6時まで。入場料は700円(中学生以下無料)となる。