富山市の千石町通り商店街振興組合が製作し、上映中の映画「まちむすび」で、出資者に返礼品として贈るメーキング映像を富山高校放送部が製作した。組合側が若者の力を生かそうと、交流のある同部に依頼した。部員たちは映像製作への意気込みを新たにするとともに「商店街が身近になった」と話す。
交流は、長峰里紗さん(3年)が中心となって昨年度、千石町通りを題材に映像作品を作ったのがきっかけ。作品は全国高等学校総合文化祭に出品された。まちむすびのテーマに若者の応援を据えた組合側が、部員に製作への参加を呼び掛けた。
2年生を中心に部員10人近くが参加し、昨年8、9月のロケのうち3日間を取材した。山崎ひかりさん(2年)は「せりふの助詞一つにもこだわって撮り直すことに驚いた」と振り返る。撮影の緊張感と、その合間のリラックスした様子のギャップを捉え、メーキング映像ならではの面白みを出すよう心掛けた。
冒頭にインパクトある表現を取り入れるなどし、分かりやすく表現する映像製作手法も吸収した。上野真奈さん(同)は「撮影前の入念な準備を参考にしたい」と言う。
商店主らと触れ合って、商店街への見方が変わった。部員たちは「ただの道ではなく、こだわって活動している人が集まっている場と分かった」と話した。
映像は約20分。DVDとして1万円以上の出資者に贈られる。まちむすびは3日まで北日本新聞ホールで午前11時、午後3時、同7時からの3回上映。4日は県教育文化会館、10~16日にはほとり座で上映する。詳細は同作ホームページ(https://fabruarius.wixsite.com/machimusubi)で紹介している。