伊那みはらしいちご園の「紅ほっぺ」を使ったスパークリングワイン

伊那みはらしいちご園の「紅ほっぺ」を使ったスパークリングワイン

長野県 伊那路

イチゴそのまま、発泡ワイン 伊那のおいしさを形に

信濃毎日新聞(2018年2月15日)

 伊那市横山のカモシカシードル醸造所が、同市西箕輪の農業公園みはらしファームの伊那みはらしいちご園で栽培したイチゴを使ったスパークリングワインを初めて造った。ファーム近くの酒店「酒のなかきや」(南箕輪村)で14日、お披露目会が開かれ、関係者がイチゴそのままのフルーティーな味わいを楽しんだ。

 今回使ったイチゴは、強い香りと甘みが特徴という「紅ほっぺ」。最盛期の今年1月に収穫した50キロを使った。出来上がったスパークリングワインについて「低アルコールの甘口で色がきれいに出た」と同醸造所長の入倉浩平さん(38)。「醸造所が紅ほっぺの香りでいっぱいになるくらいだった」と振り返った。

 お披露目会で味わった信州大農学部(同)の樽井真帆さん(22)は「イチゴの果実をそのまま食べているような感じ。種の渋さも感じることができた」と笑顔を見せた。

 醸造のきっかけは2017年12月。同醸造所のシードルを16年の開所当初から販売してきた酒のなかきや社長の城倉和彦さん(43)が「地元のものを使ってお酒が造れないか」と入倉さんに提案した。同醸造所のシードルは海外メーカーも参加した17年8月のコンテストで国内唯一の金賞を受けており、城倉さんは「本当においしいシードルを造る醸造所をもっと多くの人に知ってほしかった」。入倉さんがイチゴを使うことを提案したことから、みはらしいちご園に協力を打診した。

 「話がトントン拍子に進み、伊那のおいしさを形にできた」と城倉さん。造った750ミリリットル瓶34本は予約で既に完売した。今後はスパークリングワインに加え、イチゴの辛口ワインも造る計画で、入倉さんは「夏ごろに販売できるようにしたい」と話している。

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