上川に設けた上りやなの網を確認する笠原さん

上川に設けた上りやなの網を確認する笠原さん

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ワカサギ採卵へ 諏訪湖で捕獲作業始まる

信濃毎日新聞(2018年2月18日)

 諏訪湖に注ぐ諏訪市の上川で17日、産卵のため遡上(そじょう)するワカサギを「上りやな」と呼ばれるわなを使って捕獲する作業が始まった。2016年夏のワカサギ大量死の影響で、17年はほとんど採卵できなかった。この日は個体を確認できなかったが、やなを仕掛けた渋崎採卵組合(諏訪市)は2季ぶりの本格的な採卵を待ちわびている。

 諏訪湖のワカサギは、産卵に適した細かい石が多い場所を目指して流入河川を遡上する。早いときは1月下旬ごろに始まり、3月下旬から4月上旬が最盛期となる。上りやなは河口から約800メートル上流に仕掛ける。すだれを両岸に渡し、ワカサギを1カ所だけ確保した進路に誘導し、仕掛けた筒状の網で捕まえる仕組み。捕らえたワカサギは組合員が手搾りで採卵する。

 笠原勝彦組合長(80)は、「遡上するかは分からないが、後は待つだけ」と網をのぞき込んでいた。

 諏訪湖漁協(同)は例年通り、1月中旬まで全国の湖沼から卵を受注。武居薫組合長(67)は「注文は一定数来ているが、今までのように出荷優先ではなく、諏訪湖に放流する分を確保してから出荷する」と話した。

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