スケルトン女子で最後の滑走を終え、観客席に手を振る小口貴子選手=アルペンシア・スライディングセンター(清水義晃撮影)

スケルトン女子で最後の滑走を終え、観客席に手を振る小口貴子選手=アルペンシア・スライディングセンター(清水義晃撮影)

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小口選手「自分褒めたい」 平昌五輪、女子スケルトン19位

北國新聞(2018年2月18日)

 【平昌=清水義晃】平昌冬季五輪スケルトン女子の小口(おぐち)貴子選手(33)=輪島市出身、丸善食品工業=は17日、アルペンシア・スライディングセンターで後半戦の滑走に臨み、合計タイム3分33秒96で20人中19位となった。目標の上位入賞はかなわず「悔しさでいっぱい。でも最後にベストタイムが出たのは自分を褒めてあげてもいいのかな」と語り、涙と笑顔で初の五輪を締めくくった。
 この日は3、4回目の滑走を行った。ミスが出た3回目は53秒62と前日の2回目よりタイムを落としたが、最後の4回目は53秒11と2日間の自己最速をマークした。小口選手は「ベストタイムが最初から出せなかったのは力不足」と目に涙を浮かべ、今後の競技生活については「まずお世話になったたくさんの方々にお礼を言ってから、ゆっくり考えたい」と話した。
 いったんは諦めた五輪だった。自力で出場枠を獲得できず、他国が枠を返上したことで切符を手にした。「五輪に出られないと思い、一度は完全に切れてしまった」という気持ちを立て直し、心身共にいい状態で本番を迎えた。
 会場には母や兄、姉ら家族や友人らが応援に駆け付けてくれたが、小口選手にはもう一人、五輪でのレースを見せたかった人がいる。4年前に亡くなった父の正實(まさみ)さんだ。五輪が決まってからは準備に追われて輪島の実家へ戻れず、父の墓に手を合わせることもできなかった。
 帰郷したら父の墓前に五輪出場を報告するつもりだ。「多分『まあそんなモンだろ』って言うと思います。厳しい人でしたから」。娘の勇姿は天国の父にも届いたはずだ。

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