3月3日のひな祭りに向けて、福井県敦賀市余座の老舗かまぼこ工場「小牧」で、ひな人形をかたどったかまぼこの製造がピークを迎えている。工場にはピンクや青紫、黄色など色とりどりのかまぼこを組み合わせたかわいらしいおひなさまやお内裏(だいり)さまがずらりと並んでいる。
約20年前から手作業で製造を続けている。今年は今月上旬から作り始め、3月3日までに約300セットを販売する予定。
蒸したタラの白いすり身を直径10センチほどの丸形に整え、髪の毛や着物に見立てた黒やピンク、青紫の薄いかまぼこを貼り付けていく。専用の型抜きで取った目や口、着物の柄をつけて完成となる。
今年はよりひな人形らしさを出すために、おひなさまは胸の部分に扇を、お内裏さまには尺をかたどった黄色いかまぼこを新たに加えた。
製造部の森山和哉課長(33)は「毎年たくさんの人から良い評判を聞いている。今年もぜひ家族で見栄えを楽しんでもらいたい」と話していた。
ひな人形2体のセットは1300円、三色団子やひし餅に見立てたかまぼこなども加えたセットは2400円で販売。工場に併設されている直売店で販売するほか、インターネットや電話での注文も受け付けている。問い合わせは小牧=フリーダイヤル(0120)700615。