下伊那郡天龍村は6日、同村平岡のJR飯田線伊那小沢駅にあるカンザクラの「開花宣言」を出した。県内最南にある村でいち早く咲く桜とされ、今年は昨年より10日遅い。昨年9月の台風による倒木被害で木の数を減らしたが、ホーム沿いに伸びた枝にはつぼみが膨らんでいる。3月下旬には満開の風景が楽しめそうだ。
この日は、近隣の飯田市南信濃で14・6度と3月下旬並みの陽気となった。午前10時ごろ、5輪咲いているのを確認した村振興課の大平成二さん(28)は「前日の雨で水分を含み、固かったつぼみから一気に花びらが出てきた」。県内で最も早く咲く桜としてこの時季に訪れる人もいるといい、「ここから桜前線が北へ向かって開花が進むように、暖かい天気が続いてほしい」と話した。
同課によると、昨年9月の台風18号で河津桜を含む駅周辺の桜の木7本が倒れた。村は今後、駅周辺の管理や整備についてJR東海と協議していくという。