諏訪市湖南大熊の「城山福寿草園」でフクジュソウの群落が見頃となり、諏訪湖を見下ろす高台の斜面を黄色く染めている。青空が広がった12日の諏訪の最高気温は9度。訪れた人たちは花を眺めながらゆっくりと散策したり、腰を下ろして談笑したりしていた。
福寿草園を所有する藤森且久さん(83)は、1973(昭和48)年にフクジュソウを植え始め、株を増やしてきた。現在は約40アールに約30品種が植わり、園芸種の「福寿海」や自生していた「御所」などが咲いている。今年は1月中旬にわせ種が咲き始めた。一斉に咲き出したのは、例年より1週間ほど遅い3月初めだったという。
「見物に来た人が『ここだけは春だ』と喜んでくれるのがうれしい」と藤森さん。あと10日ほどは、フクジュソウの黄色いじゅうたんのような眺めが楽しめそう。須坂市の関野正人さん(72)は「日がよく当たり、花が咲きそろっていて見事。北アルプスや諏訪湖の眺めも良い」と満足そうだった。