モダンアートの秀作を集めた「Four Rooms+1(フォー ルームズ プラスワン) 4つの和室と蔵にみる現代美術」展が31日、富山市奥田新町の樂翠亭(らくすいてい)美術館で始まった。前衛芸術家の草間彌生さん、ポップアートをけん引する村上隆さんら国内を代表する美術家24人の115点が並ぶ。6月19日まで。北日本新聞社共催。
同館の収蔵品からえりすぐった絵画やオブジェを和の空間に展示した。日本庭園が見える板張りの部屋には、水玉模様を描いた草間さんの大作や、現代美術家の名和晃平さんが黒い線を走らせた平面作品を飾った。和室の床の間には、村上さんのアニメ風フィギュアと、弟の村上裕二さんの仮面ライダーをモチーフにした日本画をそろえた。
展示室「蔵」では、作家で前衛美術家の故赤瀬川原平さんを紹介した。上った先に入り口がない階段など「無用の長物」を題材にした版画14点は、富山市出身の美術評論家、瀧口修造の指紋が作品の一部となっており、生前の交流を伝えている。
初日から美術ファンらが来場。この春、富山大大学院芸術文化学研究科を修了した野尻恵梨華さん(24)=富山市下野=は「一線作家の作品を間近で見られるので勉強になる」と話していた。