「日本さくら名所100選」の一つ小諸市懐古園で3日、市が桜の開花宣言をした。園内の馬場に植えられた観測木のソメイヨシノが5輪以上の花を咲かせた。市懐古園事務所によると、ここ数日の陽気で開花が早まった。昨年より13日、ここ10年では最も早いという。同園では7日から30日まで恒例の「桜まつり」が開かれる。
園内には約500本の桜があり、既に満開のシダレザクラをはじめ、ソメイヨシノ、濃いピンクの花を咲かせる「小諸八重紅枝垂(やえべにしだれ)」の順番で見頃を迎える見通し。開花を確認した小泉俊博市長は「4月後半は葉桜にならないかちょっと心配」と苦笑いしつつ、「全国に誇る桜の名所。多くの皆さんに来ていただきたい」と語った。
この日は園内にある市動物園から、雌の川上犬「さくら」が「お花見」に駆け付けた。食紅で色付けしたおからや花形のかまぼこ、抹茶風味のペット用ミルクなどを飼育員がお盆に用意。さくらは満開のシダレザクラの下、おいしそうに味わっていた。
「桜まつり」に向け、園内では業者がぼんぼりなどを設営。散策する観桜客も目立った。
まつり期間中は日没から午後10時まで桜をライトアップ。市民有志の「小諸センゴク甲冑隊(かっちゅうたい)」による野点(のだて)(7、14日)などの催しも予定している。まつりの問い合わせは懐古園事務所(電話0267・22・0296)へ。