フレンチデリ&カフェ「K」としてプレオープンする八ケ岳自然文化園の建物

フレンチデリ&カフェ「K」としてプレオープンする八ケ岳自然文化園の建物

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ペンションの「泊食分離」 原村に拠点、20日プレ開業

信濃毎日新聞(2018年4月8日)

 諏訪郡原村の八ケ岳自然文化園に20日、レストラン「フレンチデリ&カフェ『K』」がプレオープンする。村出身の伊藤拓也さん(37)らが八ケ岳山麓に数多くあるペンションの経営者が高齢化し、食事の提供が大きな負担になっていることに着目。文化園周辺のペンションに泊まる客に食事に来てもらい、「泊食分離」によってペンション経営を支援することができればと考えた。

 文化園のレストランは、昨年11月に運営業者が撤退。文化園がプロポーザル方式で運営会社を募集した。伊藤さんは埼玉県で働いていたが、同時期に埼玉県からUターンし、新会社を設立。レストランに応募し、採用された。

 新たなレストランでは信州サーモンなど地場産の食材や地酒を提供する計画。周辺の飲食店や菓子店などの職人を招き、期間限定でそれぞれのメニューや商品を提供してもらうことも検討している。各店の知名度の向上も狙う。

 レストランはメニューや内装を整えて6月30日に本格オープンする予定。伊藤さんは「観光客の目的地となる店にし、近くのペンションと一緒に地域を盛り上げたい」と話している。

 村商工観光課によると、全国的なペンションブームに沸いた1970年代後半から80年代にかけて原村で開業したオーナーの大半が70代以上になった。営業をやめるところもあり、ピーク時の90軒余から50軒ほどに減った。

 伊藤さんは開業に当たり、同級生の中村洋平さん(37)が経営するイベント企画などの会社の協力を得た。中村さんの両親もペンション経営者で、伊藤さんの試みについて「オーナーの負担を軽減するとともに、観光客に新たな食事の選択肢を示すことができる」と期待を示している。

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