高原バスの終日運休が決まり、がっかりした様子で立山駅を後にするスノーボーダーら

高原バスの終日運休が決まり、がっかりした様子で立山駅を後にするスノーボーダーら

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全線開通も強風で高原バス終日運休 アルペンルート

北日本新聞(2018年4月16日)

 立山連峰を貫いて富山、長野両県を結ぶ立山黒部アルペンルートは15日、約4カ月半ぶりに全線開通を迎えたものの、美女平(977メートル)-室堂(2450メートル)間を走る立山高原バスは強風や視界不良のため終日運休となった。室堂の雪壁の間を散策する「雪の大谷ウオーク」は中止となり、絶景を楽しみに訪れた国内外の観光客やスノーボーダーらは、立山駅や美女平で後ろ髪を引かれる思いで引き返した。

 強風や悪天候による視界不良を受け、県道路公社は同日午前6時50分ごろ、高原バスが走る高原道路の通行止めを決めた。室堂で予定されていたオープニングセレモニーも中止。立山駅-美女平間を結ぶ立山ケーブルカーのほか、長野側と室堂間を行き来するバスやロープウエーは全て運行した。

 同7時ごろ、高原バスの運休を知らせるアナウンスが流れた立山駅では、残念そうに引き返す観光客の姿が見られた。岐阜県各務原市から家族3人で訪れたパート、森善子さん(54)は「雪の壁を心待ちに深夜に家を出てきた。なかなか体験できないので残念」と肩を落とした。立山町道源寺の金山範雄さん(70)は「数え切れないくらい登っているが初めてのことで驚いた。自然のことだから仕方ないね」と語った。

 立山黒部貫光の見角要常務運輸事業部長は「初日から運休するのはここ10~20年間はなかった」と話した。

 海外から足を運んだ大勢の観光客もがっかりした様子。香港の学生、ロン・イエンさん(26)は「雪の大谷ウオークを楽しみに初めて訪れたので悲しい。日本に滞在している間に行ってみたい」と天候の回復を願った。

 立山黒部貫光によると、16日の室堂周辺は晴れる見込み。高原バスは除雪の進み具合によって遅れることがあるという。

 今冬は平野部で記録的な大雪に見舞われたものの、3月は山間部でもまとまった降雪が少なかった影響で、雪の大谷の雪壁の高さは約17メートル(前年19メートル)と平年並み。ウオークは6月22日まで。アルペンルートの営業は11月30日まで。

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