上田電鉄(上田市)は21日、恒例のイベント「丸窓まつり」を上田市の別所線下之郷駅近くの車庫で開いた。5月12日に運行終了となる「7200系」車両を展示。その姿を一目見ようと県内外から訪れた多くの人でにぎわった。
車両は1968(昭和43)年製造で、93年に同電鉄で運行開始。多くの住民や鉄道ファンに親しまれてきたが、老朽化などに伴い、昨年12月に運行終了が決定した。
会場は親子連れや鉄道ファンであふれ、7200系の姿を名残惜しそうに写真に収めた。運転台を開放した記念イベントでは、来場者が運転席に座り「出発進行」と運転士の気分に浸ったり、「今までありがとう」と車両に感謝の言葉を掛けたりしていた。
同市五加の会社員荒井琢弥さん(20)は、7200系は子どもの頃から乗っていた思い入れの深い車両といい、「できれば走り続けてほしいというのが本音。運転台は格別だった」と話していた。