立山黒部貫光(富山市桜町、佐伯博社長)は、立山黒部アルペンルートの個人客誘致に向け、ホームページの改良などイメージ戦略を強化する。ドローンを使い雪の大谷を撮影した映像などを盛り込むことを計画しており、雄大な自然の魅力をアピールする。
ホームページは、写真から動画を中心とした構成に順次変更している。動画を増やすことでアクセスした人への視覚効果を高める。現在は春夏秋冬の風景や立山ロープウエーなどを動画で紹介している。
ネット以外のメディアを使ったPRも強化する。旅行を趣味とする若い女性やウオーキングを楽しむシニア以上の世代をターゲットに設定。それぞれが主に購読する専門雑誌に絞って風景写真などを多く掲載して発信する。
昨年行った市場調査で視覚的なPRが個人客獲得に欠かせないことが分かった。旅行すれば満足度が高いものの、アルペンルートに対する具体的なイメージを持ちづらいことが足を運ばない理由の一つになっている課題が浮き彫りとなった。調査は、インターネット上で全国の20歳以上を対象にアンケートを行い、1万383人から回答があった。
同社は、ツアーから個人旅行に変化するニーズを踏まえ、個人向け誘客活動を推進している。6月から11月2日までの間に土日祝日と繁忙期などを除いて利用できる平日限定の割引切符をネットで受け付けるなど、週末以外の需要掘り起こしにも力を入れる。イメージ戦略と併せて個人客の獲得につなげ、入り込み100万人突破を目指す。