下伊那郡阿智村智里の月川温泉郷でハナモモが見頃を迎えている。例年は標高の低い所から徐々に花を付けるが、今春は暖かい日が続いたことから一斉に咲いた。23日、訪れた人たちは日傘を差したりソフトクリームを食べたりしながら、道路上に覆いかぶさるように咲いたハナモモを見上げ、散策を楽しんでいた。
隣の飯田市で22日に最高気温が30度を超え真夏日となった。23日は26・6度に下がったとはいえ6月下旬並みの陽気。一帯には約5千本のハナモモが植わっており、白、赤、桃色の3色の花と周囲の新緑とのコントラストが鮮やかだ。時折風が吹くと、花びらがひらひらと舞う。
初めて訪れたという愛知県一宮市の吉浦一吉さん(79)、清子さん(74)夫妻は「色とりどりできれい」と感嘆の声を上げた。一吉さんは「ずっと来たかった。桜もいいが、ハナモモは3色あり、濃淡が出るのがいい」と話し、盛んにカメラのシャッターを切った。
月川温泉郷で開催中の「花桃まつり」は5月6日まで。