ミックス粉を手にする吉田さん。手前が(左から)ミックス粉、粉にする前のシコクビエ

ミックス粉を手にする吉田さん。手前が(左から)ミックス粉、粉にする前のシコクビエ

長野県 伊那路 グルメ

シコクビエ、粉で楽しむ 伊那の雑穀レストランが考案

信濃毎日新聞(2018年4月26日)

 伊那市長谷の雑穀レストラン「野のもの」が、亜鉛や鉄分などを多く含む「シコクビエ」や玄米粉などを混ぜた「しこくびえミックス粉」を作った。中山間地の長谷地区では昔から雑穀が栽培されており、吉田洋介さん(50)が土地柄を生かして地域を活性化させたい―と2006年に出店。遊休農地を使って5種類の雑穀を育て、混ぜ込んだクッキーやカレーなどを販売してきたが、もっと気軽に味わってほしいと考案。牛乳や豆乳などで溶き、焼くとパンケーキのように楽しめる。

 ミックス粉は、アレルギーを持つ人らに配慮し、小麦を含まない「グルテンフリー」とした。シコクビエとコメは、同店近くの畑で農薬や化学肥料を使わずに栽培した。吉田さんによると、シコクビエは栄養価が高いが、栽培農家は少なく、研究者らの間で「幻の雑穀」と呼ばれる。

 吉田さんは「ミックス粉は(そば粉の生地を焼いて具材を包む)ガレットのような食べ方もできる。朝食やおやつに活用し、雑穀の良さを知ってほしい」とPRしている。

 5月1日に発売する。220グラム入り550円(税込み)で、店頭販売のみ500円(同)。同店ホームページでも購入できる。伊那市の蜜〓(みつろう)キャンドルなど販売店「ワイルドツリー」では既に試験販売を始めている。問い合わせは野のもの(電話0265・98・2960)へ。

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