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信濃毎日新聞(2018年4月29日)
本格的な春山シーズンを迎えた28日、県内の山岳には多くの登山客らが訪れた。昨年来、滑落や雪崩による遭難事故が起きている八ケ岳連峰や北アルプスの登山口には、地元の山岳遭難防止対策協会(遭対協)の隊員や警察官らが立ち、十分な装備や登山計画書の提出などを呼び掛けた。
諏訪地区遭対協と茅野署は、八ケ岳連峰の美濃戸口、奥蓼科両登山口(ともに茅野市)で指導。八ケ岳連峰の阿弥陀岳(2805メートル)では3月に7人パーティーが滑落して3人が死亡する事故が起きており、「雪がまだ残っているので雪山の装備が必要」と訴えた。
美濃戸口には遭対協の隊員ら11人が立ち、登山者の登山計画や装備を確認した。硫黄岳(2760メートル)を目指すという神谷孝司さん(67)=愛知県岡崎市=は、「雪がある所は慎重に進みたい。難しそうならば引き返すことも勇気」と話していた。
北ア北部地区遭対協は北安曇郡白馬村猿倉や大町市七倉など7カ所の登山口に相談所を開設。北ア白馬岳の白馬大雪渓では昨年同時期の雪崩で1人が死亡しており、「雪の状態を確認して」と呼び掛けた。
猿倉登山口には午前5時ごろから、遭対協、県警山岳遭難救助隊、県北アルプス地域振興局などの9人が立った。今季は雪の量が例年より少なめだが、「雪崩の危険性はある」と指導。山スキーで大雪渓に向かった都内の男性(45)は「細心の注意を払って安全に楽しみたい」と話していた。